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テルメズ旅行

3/28、ぶーちゃんはウズベキスタン(以下「ウ」)南部のテルメズに行ってきました。2010-11-22付、2011-01-11付そして2011-01-16付ブログでも紹介したテルメズは、主にバクトリア王国やクシャン朝時代の発掘遺跡の集まる歴史の宝庫です。

タシケントからは空路だったのですが、テルメズでは空港を出る前に警察にパスポートを一旦回収され、別室でコピーをされ訪問目的・日程や宿泊地なども詳しく聞かれました。アムダリア川を挟んですぐ向かいはアフガニスタンという特殊な地理的条件にある都市で、治安上の理由もあるからなのだと思います。でも市内は他の「ウ」の都市と比べてもとりたてて物騒だとか、必要以上に警戒が厳しいという感じは受けなかったです。

写真は9-10世紀のイスラーム聖者「アル・ハキム・アト・テルメズ」の廟(以下「ア」廟)。廟の隣の地下には、紀元前より四十日間籠るとどんな病気も快癒するといわれている「奇跡の洞窟」というのがあり、そこでは「ウ」国内各地から巡礼が集まって健康で幸せな生活を祈願している様子が見られました。
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「ア」廟すぐ横の1-2世紀クシャン朝時代の城塞跡で。アムダリヤ川を背にパチリ[カメラ]
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アムダリヤの水は茶色く濁っていますが、流れは意外と速かったです。川べりの鉄条網が国境地帯の物々しさを感じさせます。対岸に見える大地はもうアフガニスタンです。
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「ア」廟敷地内にある博物館の外観。スルハンダリア州の各地で出土した様々な文物が展示されています。
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「ア」廟の次は、国立民族学博物館名誉教授の加藤九祚先生が長年にわたり発掘作業をされたカラ・テパ遺跡を見学しました(カラ・テパ遺跡については2011-01-11付ブログも参照)。この遺跡は国境警備隊の敷地内にあるため、見学には通常40日前から手続きを行う必要があります。ぶーちゃんは当地の旅行社に依頼し見学申請をしたのですが、事前にタシケントの国境警備隊本庁から許可が出ていたにも関わらずそれが現地にうまく伝わっていなかったようで、史跡の入り口でしばし待つことになりました。でも最後は、国境警備隊の兵士の同行付きで中に入ることが出来ました\(^0^)/

こちらはストゥーパ(仏舎利塔)の遺跡です。保存のため屋根が架けられています。
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こちらは僧坊(僧侶の居住する区画)。せっかく発掘した遺跡も荒れ果て崩れ始めている様子でした。もともと建材が日干しレンガなので雨にも風にも弱く、このままでは数年のうちにボロボロになってしまうのではないかと、専門家の間では本気で心配されています。
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僧坊の中庭部分はこんな感じ。かつて回廊の屋根を支えていた円柱の基礎がゴロゴロと転がっています。
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こちらも僧坊の中庭部分。歴史の流れを実感させますね(*^_^*)
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このあと考古学博物館を見学した後で、バザールでお買いもの。ここテルメズの近辺でしか見られない甘い大粒の種入り干し葡萄とか、美味しかったです。
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翌3/29、テルメズは朝から黄砂が舞って空は黄色がかっていました(写真では少し見にくいですが)。「アフガン風(Афганский ветер)」と言われる砂漠の砂を巻き上げて吹く強い南風が、しばしばこのような自然現象をもたらします[モバQ]
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